八卦掌講習会

場所:文京スポーツセンター競技場

『苦練して得るもの多し』


先ずは龍形の八大母掌の名称と目的、八大形(龍形・熊形・獅形・蟹形・単勾式・鷹勢・陰陽図・指天挿地)と八大掌法の関係、さらに八卦掌の『四絶門兵器』(七星杆・判官筆・鉞・大刀)についての講義。


講義---八卦掌体系

八卦掌の体系は技術面/理論面共に完備されており、非常に豊富であり全面的でかつ明確である。八卦掌の変化は全て八大母掌に帰納される。また八卦掌の変化には人間が行いうる全ての運動を含有しており、ゆえに八卦掌は武術にのみ収まるものではない。八大母掌については前四掌(単換・双換・順勢・三穿)が主に歩法を、後四掌(揺身・磨身・回身・転身)が身法を練る事を目的とする。これらの法は全ての基礎であるので厳格/厳密に学習する。八大形にはあらゆる手形の変化を含有している。四絶門兵器については、これを専門に学ばずとも走圏・掌法の基礎があれば自ずととその操作は把握出来る。これは武器を含む全ての変化は八大母掌に帰納されるからである。


実技---前四掌/後四掌の関連

  • 単換掌
  • 双換掌
  • 揺身掌
  • 順勢掌
  • 磨身掌
  • 回身掌
  • 転身掌
  • (探穿掌・探掌)

いきなり単換掌から始まりました。僕としては体調が悪かったので、汗と共に濁気を発散できて良かったです。双換掌の後に揺身掌を行ったのは、関連性があるからだそうです(指天挿地が標準型である部分以外は平円の変化の下勢まで同じ)。また順勢掌の後に磨身掌を行ったのも同様の理由から。さらに後四掌の探穿掌が宜しくない、との事で探穿掌・探掌を十数回行いました。
磨身掌では目が回って立っていられなくなり、休憩。この磨身の動作では極力身体を起こして(中正)行うとの事。
途中に入った探穿掌・探掌ですが、ここ一週間ほどは掌法をせずに走圏と易筋経を主に行っていたため、思わず易筋でしてしまいました。また転身掌の並歩挑掌(張掌?)では思いっきり発力しました。この時の後ろの手は「撩陰掌」との事。前の手だけに意識を偏せずに後ろにも意識を広げましょう、という意味でしょうか。


精神の中正---不老生涯現役

師曰「皆さん、精神が老いています…略…この八卦掌の掌法は、普通老人にには出来ないものだが60歳、70歳になっても出来るのは精神の働きが若いからだ…」。そう言われて李老師は“精神が散逸した単換掌”と“精神を一つにして行う単換掌”を示されました。どういう違いがあるのか。この精神の働きを文章に表現出来ません。ただ動作なら私見大いに含みますが辛うじて綴れます…。僕が見取ったのは、後者が両手が一団(一塊り)となっている、バラバラに動いていないという事です。ここでも、一見抽象的に見える要求が、具体的な動作で実現されると深読みしてみました。


余談:歓送会
八大母掌は半分見よう見まねでやっていたので「それほど」消耗しませんでしたが、易筋で探穿掌・探掌を、並歩挑掌の発力でぐったりしてしまいました。お店に着いて座った瞬間にどっとキターッ!さて、歓送会のこちらの卓ではこんな会話をしました。
ドラえもん、ミラクルボディー、筋と膜、ハイオク、バイオエタノール、掌での分勁、自然に劈拳、鷹爪功、八卦掌形意拳・空手の打人訣(殺傷技術)、走圏の要求…ets。楽しかったです!

最後に…謝謝!李老師!
主催者・関係者の方々お疲れ様でした!



歓送会の一件にて:冬までに、『質問』が出来るぐらいに上達します。