講習会レポート(5)

今日は磨身掌です。磨身掌は順勢掌と関連しており、その為順勢掌(母掌)、順勢掌(翻身掌)、順勢掌(変化)と学習した後、磨身掌(母掌)、磨身掌(変化)の練習をしました。


師曰「身法で最も重要なのが『低』と『竪(正)』。両者は同時に実現させなければなりません。なぜなら、どんなに低くとも前に俯き後に仰げば内面(気血)が下がらないからです。また外形上それほど低くとも、中正であれば内面(気血)が下がるのです」


一般的に相手を打つとなれば、大きい力を相手に作用させる事のみを考えますが、武術においては相手に作用させる力より、下に力を向かわせる事の優先度が高いです。理由は極簡単で、どんなに大きい力を発揮しようとも、発揮される力より強く地面に固定されていなければ自身の発揮した力で移動してしまうからです。問題は“発揮される力の大きさではなく、如何に沈んでいるか”です。



作らない、探さない、自ずと生じる


李老師に龍形走圏を直して頂き、実感として分かったのは、「走圏の手応え」は決して作らない、探さない、という事です。これは易筋経同様に、要求を満たし静かに走圏をし続ける事で自ずと生じてくるもので、気血などの実感が無いからといって焦って姿勢を弄ったり、感覚を探す必要はなく、むしろそういう事は良くないと感じました。大陸的な気の長さでのんびりと、ゆったり静かに歩くのが肝要なんですね。


月曜日はソレに注意し、腰の充実感、気血等の感覚を作らず、探さずでのんびり十分も歩いていると、臍の裏よりちょっと上に緊張にも似た充実感が生じ、腹部が、サイズで言えば70〜100mmぐらい膨らみました(^^)