体験教室記録1


八卦掌体験教室

体験教室だから内容は浅い…ということはなく、むしろ最も重要な、
何よりも先じて理解しなければいけない馬貴派の根幹についての説明がありました。


<理論講義>

身法:脊椎の運動
   腰背の運動

歩法:小腿の運動


<運動原理>
養気血(中正)
壮筋骨(×「筋=肌肉」、○「筋=tendon」)
舒展精神(身体と精神を舒べ展じる)

是“高級”運動原理


<手法原理>
龍(蛇)、熊、獅、鷹

動物が持つ自然な力を理解し、
その後具体的な技術を習得する。


<運動について>
身体前面(注.胸腹)を使った運動というのは存在せず、腰背(脊椎)と小腿を用いた運動がある。身体背面は心肺・胃・腎等の内臓とその気血の運流を支えており、身体背面を鍛える事が人を健康にさせる。小腿を用いるのはここが人体の弱い所、弱点であり、鍛える為である。



<走圏>

  • 背骨を真っ直ぐにする
  • 腰は椅子に腰掛けているように(腰椎を真っ直ぐに)
  • 確りと座る
  • 一歩一歩踏み締めて歩く
  • 内の足は真っ直ぐ出し(両足は平行)、外の足は扣歩する。でないと円周を歩けない
  • 身体が一つに合わさると重く感じるようになる
  • 気血が集まると呼吸が深くなる
  • 全身の筋を限界まで伸ばすと気血が通じる
  • 何故、腰は椅子に腰掛けているようにするのか。そうしなければ身体がばらばらになり、気血が散じる


個人的な修正点は、やはり首と腰の廻りです。


その後の掌法についての説明は会員制教室記録に書いてあるものと重複するので割愛します。
今回、李老師は虎、獅子、熊といった猛獣を例に出され、走圏や掌法で何処に力があるべきかを度々強調されました。それは身体背面で「この力を用いて獲物に襲い掛かるのです」との由。


体験教室の後、李老師から、

「君は走圏を正すと力が入ってしまう、そこで“リラックス”というと前屈みに崩れてしまう」と仰られ、「まあ若いんだから力が余っているし、力が入るのはしょうがない」と笑っておられました。