講習会レポート(4)

本日は揺身掌です。クッションの効いた床のお蔭で、自身の足元の緩さが自覚されます。


双換掌→揺身掌
順勢掌→磨身掌


気候と気血


師曰「八卦掌を練習するのに気温は問題とならない。寒暑厳しくても気血が集まり全身に巡れば、辛く感じなくなるからだ。但し風には注意して欲しい。風に当たると気血を集めるのが困難になるからだ。」


冬の北京では気温が氷点下10℃以下になるのですが、そういった環境でも八卦門の方々は問題無く練功されるそうです。寒くても氷点下1℃ぐらいの三多摩に住む八卦門の人間はどうなのでしょうか…。ちなみに気功でも「風を避けるのは矢を避けるのと同じだ」という表現を聞いたことが有ります。練功中に風に当たるのは矢に当たるに等しい、という事です。


龍形走圏


師曰「上盤の中正が中盤をより中正にし、下盤の中正が中盤をより中正にする。」


単換掌


気血を練り、精気神を練る
全身を開く(=精神を広げる)


他にもメモありますが、このぐらいで。
講習会以外での二日間の大きな発見が二つありました。


一つは講習会前の待ち時間に、李老師の丹田と脇下を触らせて頂き「走圏の際にどのような状態になるのか」を教えて頂き、気付いた事。丹田は観察力があれば分かるかもしれませんが、脇下の状態は外見からでは絶対に分からないです。


もう一つは気血を沸き立たせる、という事について。


どうも「気血を沸き立たせよう」とすると上に緊張が走り、おかしいなと思っていました。講習会後に影向さんとid:nomurahidetoさんとで夕食を一緒させて頂いた際に、これについて伺いましたら


正しくは


「姿勢を整え、静かに走圏していると(原因)、


自然に気血が沸き立つ(結果)」


間違って理解してました。

『勢如伏熊』という要求も、最初から熊が今にも襲い掛からんように、言い換えれば撞掌・蓋掌を放たんとする精神状態で行っていた部分があるのですが、これも違いました。意図してその様に行ってはいけない、静かにしていると自然に気血が沸き立ち、そういった気力に満ちた状態になるのかもしれません。